3.テュービンゲンについて
テュービンゲンは、南西ドイツのバーデン・ヴュルテンべルク州にある小さな街です。旧市街の建物も伝統的な石造り・レンガ造りのものが多く、中世の雰囲気が今なお保たれているように感じました。15世紀にまでさかのぼる歴史があるテュービンゲン大学では、ドイツ文学や哲学を学んでいる人にはなじみの深い人々が学んでいます。18世紀、ヘルダーリン、シェリング、ヘーゲルが過ごしたのもこの大学です。また、1960年代には晩年のエルンスト・ブロッホが教鞭をとっていました。あるいは、教育学や建築学を学んでいる方は、オットー・フリードリヒ・ボルノウの名前を思い浮かべるかもしれませんね。市民の4人に1人が学生か大学関係者というこの街は、のんびりしていて落ち着いて勉強するのには大変適した環境だと思います。
電車で1時間のところには州都のシュトゥットガルトがあるので、気分転換に買い物や美術館巡りをするには便利です。自動車が好きな方はベンツ博物館を訪ねるのもいいかもしれません。また、テュービンゲンの隣街であるロイトリンゲン(電車で10~15分くらい)も、三角屋根の伝統的な建物が立ち並ぶ素敵な場所です。
テュービンゲンの街には至る所(誇張ではなく!)に古書店があります。それぞれのお店には、例えば文学系専門であるとか、美術書や写真集専門等、個性や得意とする分野があって、棚を眺めているだけでも楽しいです。私も授業が終わった後には、街の細い道を散歩しながらそうした古書店に立ち寄り、研究に必要な本やかわいい!と思った絵本などを購入しました(帰りのスーツケースが重くて大変だった)。 |